ボラ☆ボラの熊本公演、開演間近!

2017.07.30

現在『お酢をのんだけど、やわらかくならなかった』(脚本:皆川あゆみ、演出:前田晃男)で九州ツアー中のボラ☆ボラ(大阪)。本日、熊本市東区東本町の花習舎での上演が行われる。熊本入りしたカンパニーの様子とともに、前田晃男に訊いた熊本公演にかける意気込みをお届けする。

ボラ☆ボラ move around JAPAN 2017 『お酢をのんだけど、やわらかくならなかった』

ー前回、前々回まで大阪のみで上演されていて、今回は北は北海道から南は沖縄まで全国8カ所でのツアー。本作にかける思いをお聞かせください。

あまりいい言葉としては使われませんが、「滑稽」という言葉に魅力を感じます。滑稽という言葉の裏には、「一生懸命」という意味が隠されているように思えるからです。ナメてる奴、タカをくくってる奴はただ単にダメな奴ですが、滑稽な人はいつだって真剣なんです。空回りして、失敗して、挫折して、それでも一生懸命だから面白いし、愛おしい。そんな人の背景に一体何があるのか、どんな人生を送ってきたのか、ワクワクが止まりません。そんな一生懸命な登場人物が繰り広げる時間を、ぜひ全国の皆さんと共有したいです。

ー初の全国ツアーのコーディネートは演出の前田さん自らが現地に出向いてされていますが、手応えや逆に大変なこと等ありますか? 

大変だとはあまり思ってないんです。もちろん、会場形態はまちまちで、実質的な舞台創りを考えると大変な事は多々あります。今回の企画は無謀にも、これまで一度も訪れたことのない場所が大半です。そうなるともう、人に頼るしかないわけです。けど、好きな人を頼っていくと、好きな人に出会えるんですね。短時間の打合せではありましたが、どの会場の方も本当に素敵な方ばかりで、様々協力を提示して下さいます。それが嬉しくて、大変なんですが大変だとは思えないんです。「こいつら放っておくとヤバイぞ」という心配がそうさせているとも言えますが…。

ー男性の前田さんがアラフォー女子を中心にした物語『お酢をのんだけど、やわらかくならなかった』で描きたいものはどういったところでしょうか?

作品は、脚本を手掛ける皆川の、現在胸の内にある実感をベースに書かれています。アラフォーと言われる女性たちが抱える様々な悩み、葛藤、信じてきたもの、裏切られてきたもの、そして、これから信じていくもの、支えとなるものを描いています。一見、湿度の高そうな芝居に思われるかも知れませんが、やはり登場人物は「滑稽」なんです。とても愛おしい。その脚本に書かれた要素を逃すことなく演出するだけで、個人的に演出として何か細工を施すといった事はほとんどありません。その登場人物の背景がより見えるよう指摘するに限っています。けど、そこが重要だと思いますし、この作品で一番描きたいところなんです。

熊本入りしたカンパニーメンバー

ー去年の秋に熊本で上演したいと花習舎にいらっしゃいました。改めて熊本で上演を決められた理由をお聞かせください。

企画当初、ツアーで巡る8都市に熊本を入れてはいませんでした。ちょうど候補地を確定させようとしていた頃、熊本地震が起こりました。衝動的に「九州でやるのに熊本へ行かないのは素通りするようで嫌だ」と主宰の皆川に熊本公演を打診しました。脚本を書く皆川は「熊本に行くなら、どうしても脚本に影響してくる。その覚悟を持って書かなかればいけない。少し考えさせてほしい」と僕に告げました。衝動性だけで発言した自身を少し冷静に省み、ともかく皆川の返事を待ちました。数日後、皆川から「頑張ります」という連絡をもらい、訪れた事の無い、知り合いのひとりもいない熊本での公演が確定しました。

そこからは制作としての課題を抱えました。熊本での公演をチャリティーにするのか、他の会場と同じ形態で公演を行うかです。先の自戒を込め、様々な人の考えを伺いました。特に、熊本でお世話になる会場・花習舎の松岡優子さん、関西で長年演劇界に携われてこられた毎日新聞社の畑律江さんに話を聞いて頂きました。自分で言い出した「チャリティー」という言葉でしたが、何だかちょっと違うなと思い始めていたからです。最終的には、自身も経験した阪神淡路大震災の当時の状況を思い返し、熊本公演を、他の会場と同様の形式にする事を決めました。あれから時間が経ちましたが、この決断で正解だったと今は自信を持っています。

ー昨年、熊本に来られた時の印象はどのような感じでしたか?

残念ながら昨年熊本を訪れた際は、初めて熊本に降り立ったにも関わらずバタバタの中での打合せで、空港→花習舎→熊本駅しか見ておりません。熊本公演を終えた翌日は少し時間が出来ますので、熊本をちゃんと堪能したいと思います。

ー最後に一言お様へのメッセージをお願いします。

「スーツケースひとつで周れる公演」と銘打ち、各地を巡っている公演です。派手な仕掛けやリアルな舞台美術、美しい照明はありません。けど、演じる人がいて、お客さんがいてさえくれれば、演劇は形を成すと思っています。人の面白さ、滑稽さ、懸命さは伝わってくれるんじゃないかと思います。どうぞ騙されたと思って、いや、騙しはしませんので、ぜひボラ☆ボラを体感しに来てください。会場でお待ち申し上げております!

出演は、皆川あゆみ(南河内万歳一座)、ののあざみ、吉井希(劇団いちびり一家)、前田晃男。

チケットは前売2,300円(当日2,500円)、学割2,000円。チケット予約フォームでの取り扱い。

お問い合わせはボラ☆ボラ事務局050-5585-7042、boraborastage@gmail.comまで。


ボラ☆ボラ move around JAPAN 2017
『お酢をのんだけど、やわらかくならなかった』

脚本:皆川あゆみ
演出:前田晃男
日時:2017年7月30日(日) 16:00 / 20:00
会場:花習舎(熊本市東区東本町1-62-3F)
料金:前売2,300円(当日2,500円)
   学割2,000円

【関連サイト】
ボラ☆ボラ
ボラ☆ボラ(Twitter)
花習舎(Facebook)

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket