介護施設での勤務体験をベースに、柴田智之一人芝居『寿』

2019.01.16

柴田智之(札幌)が一人芝居『寿』(作・演出:柴田智之、音楽:烏一匹)を2月11日(月・祝)~13日(水)、福岡市東区千早のなみきスクエア 大練習室で上演する。

柴田智之一人芝居『寿』(撮影:島田拓身)

老人ホームで出会った尊い先輩たちに。
福祉の現場で、懸命に働く人たちに。
わたしの、演劇を贈ります。

老人ホーム・サンライズで働き始める介護職員A子。
彼女が体験する福祉の現場は想像以上に過酷なものだった。
文字通り心をなくすような忙しさの中で自分を見失いそうになるA子だが、入居者のB次郎との出会いにより仕事への活力を取り戻す。
A子とB次郎、ふたりの間に生まれる友愛と、B次郎を看取るまでの日々を芝居で表現、後半はB次郎が歩んできた道のりを舞踏で描く。

今回「キビるフェス2019」に参加する、札幌を拠点に活動するパフォーマー柴田智之。今回上演する一人芝居『寿』は、介護施設での勤務体験をベースに創作された作品。柴田智之に作品について聞いた。

ー自己紹介をお願いします。

柴田智之と言います。男性、37歳、北海道生まれ北海道育ちの「どさんこ」です。芸術家で福祉の人でもあり、2人の子どもの父親でもあります。福岡での上演を目標にしてきました。興奮しています。

ー演劇との出会いを教えてください。

16歳で交通事故に遭い、頭蓋骨骨折等の怪我を負いましたが、一命を取り留めて九死に一生を得ました。その後より、芸術的な活動が目覚めたように思います。大学で演劇に出会いました。これが私の今生で本当にやりたいことだと直感すると、講義を受けている時間が惜しくなり、大学を中途退学し、両親のもとを離れてアルバイトをしながら演劇をする生活を始めるようになりました。2000年が活動をスタートさせた年です。絵画制作と個展、楽曲制作とライブ、舞踏から学んだ身体表現での上演、市内で活動する複数の劇団作品への客演、戯曲の制作や演出を行い自分で自分の作品を上演・プロデュースするなど、ひとつの表現方法に捕らわれない創作を行ってきました。

ー現在の活動内容を教えてください。

現在、札幌市の端、森の中に自宅兼アトリエを構え、北海道を拠点にした独自の劇作を国内外で上演しています。近年では一人芝居での童話作品の上演を室内外問わず、野外での公演も行っています。同時に福祉のプロでもあります、介護福祉士、児童指導員としても働く側面も持っています。高齢者介護に3年、障がい者福祉に勤めて7年。現在福祉10年生です。福祉と創作の両輪が探求するテーマには「人として生きる姿に対するまなざし」があります。春からは、さらに人の身体に対する知識を深め、より良い仕事ができるようになることを目的として、作業療法士の学校へ入学を予定しています。

柴田智之一人芝居『寿』(撮影:島田拓身)

ー本作は、柴田さんの介護施設での勤務体験がベースとなっているそうですが、本作を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

はい。それは観劇したり劇作したりする以上の刺激を、高齢者介護の現場で得たことにあります。内科の医師が勤務する老人ホームでは、多くの看取りを経験させてもらってきました。福祉の現場で作られる関係性そのものが芸術的であると感ずる事もあって、創作の題材としてごく自然に取り組み始めるようになりました。

柴田智之一人芝居『寿』(撮影:島田拓身)

ーどういった作品か教えてください。

内容は、2009年〜2012年の昼夜、老人ホームの介護職員として働かせてもらった経験をもとに創作した簡潔なひとり芝居です。登場する計8名ほどを一人で演じます。後半には、劇を手掛かりにして自由に解釈できる舞踏を用意してあります。作品は、観る人の経験に委ね、人の深みを共に旅することを望んでいます。音楽は烏一匹氏が各種楽器を使用し、全て生演奏で芝居に合わせて演奏されます。よく考えてデザインされた装飾を削いだ簡素な舞台装置も魅力です。

ーmola!をチェックしている方へメッセージをお願いします!

この作品は初演2013年より繰り返し、上演してきたものですが、福岡での公演が当初からの目標でした。6年の時間をかけて育ててきた作品ですが、2月、きびるフェスに参加させていただくことで、チームの目標が達成される特別な公演になると思っています。舞台スタッフの忠海勇氏の希望する公演地として福岡が挙げられていました。理由としては、彼が「かつてお遍路を共にした親しい友人が暮らす街に、いつか自分の仕事を届けに行きたい」と希望していたことにあります。「目標」としては理解されづらいかもわかりません。しかし、極めて個人的な筋道を通って、この目標が必ず実現されることを強く念じて、ひとつずつの公演に集中してきました。余談ではありますが、公演最終日に忠海勇氏が誕生日を偶然に迎えます。大変に何もかもベストなタイミングが、福岡で刻まれます。
北国では2月、真冬の寒さが厳しい気節です。気合いを入れて、福岡に向けより良く集中し作品を届けに参ります。ぜひ目撃していただけたらと願います。


出演は、柴田智之。音楽は、鳥一匹(ムシニカマル)。

チケットは、一般前売2,500円(当日2,800円)、25歳以下前売1,500円(当日1,800円)、高校生以下500円、キビる割一般前売2,000円(当日2,300円)。ローソンチケット(Lコード:82988)、カルテットオンラインでの取り扱い。

お問い合わせはラボチrabochey2015@gmail.com、050-3698-5920まで。


柴田智之一人芝居『寿』

作・演出:柴田智之
音楽:烏一匹(ムシニカマル)
日時:2019年2月11日(月・祝)17:00
        12日(火)19:00
        13日(水)15:00☆
   ☆「キビるトーク」実施
会場:なみきスクエア 大練習室(福岡市東区千早4-21-45)
料金:一般前売2,500円(当日2,800円)
   25歳以下前売1,500円(当日1,800円)
   高校生以下500円
   キビる割一般前売2,000円(当日2,300円)

【関連サイト】
柴田智之一人芝居『寿』公演詳細ページ
柴田智之一人芝居『寿』(Twitter)
KIBIRU STAGE ART FESTIVAL

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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