とんじる祭セカンドシーズン:片山涼平・元一インタビュー

2017.04.13

「とんじる祭セカンドシーズン」が4月29日(土)、北九州市八幡東区枝光本町の枝光本町商店街アイアンシアターで開催される。

「とんじる祭セカンドシーズン」

福岡の若手団体が参加する映像×演劇のイベントとして、昨年2月に開催された「とんじる祭」。若手演劇人の自由な発想と勢いを感じる催しだったが、今回の「セカンドシーズン」は、“福岡一適当で自由な演劇祭” “お客さん同士が競い合う演劇祭!?” “第二弾はカジノ×とんじる祭!” と、前回以上の何かを感じさせるコピーがチラシやHP上で踊っている。「とんじる祭セカンドシーズン」の実態を探るべく、とんじる祭実行委員の片山涼平、元一にインタビューを行った。

―はじめまして。mola!の北村と申します。

片山 はじめまして。とんじる祭実行委員の片山と申します。よろしくお願いいたします。

元一 同じく実行委員の元一です。

―早速「とんじる祭セカンドシーズン」についていろいろと伺いたいのですが、まず前回の「とんじる祭」のことを聞こうと思います。福岡の若手団体が参加する映像×演劇のイベントだった前回の「とんじる祭」。このイベントを行うに到った経緯を教えてください。

片山 きっかけ……。話の大もとは、福岡学生演劇祭(※1)の「合同ワークショップ」という企画で知り合ったサンピリの元一くん……元ちゃんをユニットれんげ(※2)の会議に呼んだところからはじまるんですけど、その時はまだ何もヴィジョンがなくて……。全くもってノープランでした!

元一 「会議に来ません?」ぐらいのお誘いだったんでなんとなく来ただけなのに、「何かやろうよ」「やるでしょ」ぐらいの軽いノリで参加を決められて。もうむちゃくちゃですよ。だからむちゃくちゃついでに、学生演劇祭で見かけた他の学生団体、陰湿集団やみかんプロジェクトも初対面に近いのに強引に引き入れて。今まで一緒にやったことがない団体同士でいきなり一から演劇祭ですよ!

片山 振り返ると演劇祭になっちゃいました、っていうのが近いのかも。会議の段階では何も見えないからみんなでやりたいことをホワイトボードに書き連ねていって、談笑したり、脱線したり、ちょっと休憩したり。それで何となくそれらしきものが見えてきて、形になったものが「とんじる祭」の第1回目ですね。映像のテーマも、2か月連続の本番も、出てきたアイディアをそのまま採用したものです。

元一 タイトルの「とんじる祭」も本当は全然正式名称じゃなくて、「とんじる配りたい」っていうバカがいたっていうその名残です。ただ、未だに誰もそれに代わる丁度いいネーミングを上げられなくて。そのまま突き進んでます。今回はいよいよとんじるも振舞いますし。

片山 夢? が一つ叶うよね(笑)。そんな感じなのでとにかく楽しくて、本番だけに限らず、稽古、会議、準備、ビラ配りなどなど、やることはいっぱいあったんですけど、ホントに楽しくて。あの楽しさが本物かどうかもう一度確かめる、そんなこんなで第2回です。というか、今回やろうって言ったのは元ちゃんだし!

元一 やっぱり、俺の求めてた演劇祭ってこれなんだよなって思ったんですよね。特に面白かったのが「必ず他の団体の役者を使わなきゃいけない」っていう縛りで。演劇祭って、同時期だったり同じ会場でやってるだけで、団体同士の繋がりが薄いまま終わるやつばっかりじゃないですか。でも、とんじる祭は他の団体がどんな作り方でどんな熱意でやってるのかがわかるから、すごく面白いんですよね。今回も新しい出会いに救われています。

「とんじる祭」 「とんじる祭」

―今回の「とんじる祭セカンドシーズン」のテーマは「カジノ」ということで、サイトを拝見したら「ドラ●エ風交換所でメタル●●●の剣やエッチな●●●をゲットしよう!」などの説明もあり、ゲームの要素もあるのかなと。演劇とカジノってイメージがなかなか結びつかないのですが、このあたりをご説明いただけますか?

片山 前回でいう「映像」にあたるものが、今回の「カジノ」になります。ホワイトボードの隅に殴り書き程度に書いたのを覚えています。各団体「カジノ」をテーマに創作してもらってるんですが、それだけじゃ「とんじる祭」らしくないな、という話になりまして。ちょうど、日本にもそのうちカジノがくるのでは!? ……っていうホットな話題でもあったので、そのままカジノをやる流れになりました。

元一 今回のとんじる祭は、ご来場いただいたお客さんにチップが配られて、それをカジノのゲームや演劇作品での賭けに勝利して増やしていただく、という趣向です。終演後に勝ち取ったチップ枚数に応じて景品と交換できます。いわゆる物販なんですが、今回は使えるのがお金じゃなくチップなんです! 「お金じゃない買えないものもある」って言いますし。

片山 「メタル〇〇〇の剣」「エッチな〇〇〇」は、某大作RPGドラ〇エからイメージしやすいかなあと思ったんですけど、わかりにくかったですかね……すみません。もちろん、興味ない方もいらっしゃるでしょうから、その場合は演劇開演の時間にご来場いただいてご観劇いただければと思います。ただ、18時から開催される「とんじるカジノ」もメンバーみんなで準備してますので、企画の一環としてお楽しみいただければな、と思います。

―どのような仕掛けがあるのか、可能な範囲で少しでも教えてもらえませんか?

元一 演劇祭って「どの団体が1番面白かったか」を多数決や審査員の一存で決めたがるくせに、お客さんのナンバー1を決めることしないじゃないですか。それを逆手にとって、お客さん同士で競ってもらう! というのが今回の試みです。観客主役型の演劇祭です。

―もう少し詳しく聞いていいですか?

片山 「とんじるカジノ」ではポーカーやルーレットなどのミニゲームで遊べるんですけど、演劇上演中にも各作品ベットタイムがありまして。例えば、じゃんけんするシーンが出てきたときに、「さてどちらが勝つでしょう? 勝つと思うほうにベットしてください」というような時間があります。当てればチップが増えますし、外せば没収。今回は張らずに見送る、といったようなこともできます。

元一 もちろんお芝居なので、あらかじめ物語が決められてはいるんですが、参加団体の中には、いくつか物語を用意していて、その時の勝負次第で物語の行く末が変わる! というアプローチもあるみたいです。え? 選ばれなかったほうの物語もあるの? なんて気になりますよね。それは景品にあるであろう「上演台本」を見事獲得していただいて、ご自身の目で確認していただければと思います。っていうか、上演台本売らないってのも画期的ですよね。勝利したお客さんのみ閲覧できる! みたいな。あ、重ね重ねになりますが、開場時間中の「とんじるカジノ」も参戦していただけると嬉しいです。この前試演会してみたんですけど、面白かったです。チップが限られてるから借りる貸すとかのドラマもあって。

片山 ボロ勝ちする人がいる一方、ボロ負けする人もいて面白かったです。エチュード(即興劇)はじまった? って思いましたもん。あと、今回チラシが凝ってまして。なんとクーポンがついてます! 演劇のチラシでクーポンですよ、意味わかんない! 当日、チラシを持って劇場まで足を運んでいただけると、お楽しみが増えるかと思います。とん汁が無料で食べられたりします!

―チラシ、データでしか持ってないんですけど、とん汁食べたいので現物いただけませんか?

片山 もちろん! 10枚でも20枚でも!

―主要メンバーが福岡市の演劇人ですが、北九州のアイアンシアターを会場として選んだ理由を教えてください。

元一 最初の会議のときに、「ツアーしたい」「合宿!」なんてふざけたことが書かれてまして。そんなわけでアイアンシアター様です。第2回で他地域なんて無謀ですけどね。アイアンシアター様は銀行跡地(※3)ということで、カジノにぴったり! なんて。

―ホワイトボードに書いた者勝ちみたいなノリですね。

片山元一 ですです(笑)。

―最後に、mola!を見ている方々にメッセージを!

片山 あーだこーだ色々おしゃべりさせていただきましたが、「とんじる祭」は文字や口では伝わらないものなんじゃないかと思います。演劇祭というよりは、一種の? 亜種の? お祭りだと思いますし、体感イベントだと思います。興味ある方は是非に、お腹がすいたっていう方はなおさら、劇場までお越しください! よろしくお願いします!

元一 あと、正式名称募集中です……。

今後タイトルすらも変更する可能性を見せ、その自由度に驚いた。これからの展開や展望はどのようになるのか、若い演劇人が仕掛ける祭典を期待を込めて見守りたい。

構成・執筆:北村功治(kitaya505)

※1)福岡学生演劇祭
2015年第1回が開催された、観客投票によって大賞を決める福岡の学生演劇の祭典。大賞を取った団体は、「全国学生演劇祭」の出場権を獲得する。

※2)ユニットれんげ
福岡市を拠点に活動する劇団。片山涼平が所属している。

※3)アイアンシアター様は銀行跡地
今回の会場である枝光本町商店街アイアンシアターは、当時北九州を拠点に活動していたのこされ劇場≡が2009年ごろ、旧福岡銀行枝光支店をリノベーションしてコミュニティースペースや劇場として使用し始めたという経緯がある。現在の運営は株式会社枝光なつかしい未来が引き継ぎ、2015年にリニューアルして今日に至る。


出演は、片山涼平、白川宏治、前田繁之、森崎あゆみ、KZM、名村駿佑(以上、ユニットれんげ)、元一、オオバカオリ、朝日なみ(以上、サンピリ)、松尾佳美(演劇創作館 椿楼)、那智、美郷(以上、UPSIDEDOWN)、長野哲也、甲斐博士(以上、とんこつプロジェクト)、亀井琴絵(劇団C4)、大谷豪、雪野うさぎ、日高彩伽、川原田明史、石田卓誠、坂井籍曉、植木健太。

チケットは1,000円。小学生・中学生・65歳以上は無料。カルテットオンライン、とんじる祭セカンドシーズンtonjiru.fes@gmail.comでの取り扱い。

お問い合わせはとんじる祭セカンドシーズンtonjiru.fes@gmail.comまで。


「とんじる祭セカンドシーズン」

日時:2017年4月29日(土)19:00
会場:枝光本町商店街アイアンシアター(北九州市八幡東区枝光本町8-26)
料金:1,000円
   小学生・中学生・65歳以上無料

【関連サイト】
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